雑草転生LEVEL X 第十三話

レスフィナは、隣町までやって来ていた。通常なら歩いて丸1日かかる距離だが、夕方に出て日の出前には着いていた。 で、その隣町ではある事件が起ころうとしていた。 「こんな醜い体、もう見たくない。何でワタシはこんな体で生まれてきたの? もうワタシ、…

雑草転生LEVEL X 第十二話

「魔王のことは、伝承があると聞いたことがあるが、それ以上は知らない。」 伝承があるということは、その可能性も否定出来ないということか。「そっかー、いるかもしれないということかな? ありがとう。」 「それと、私が王を触って殺したことになってるけ…

雑草転生LEVEL X 第十一話

声をかけておく人。それは、私を殺そうとした人。何でこんな人に声をかけようと思ったのかは、私を殺す前に手が震えていて、ためらっているように思えたから。何か事情があったのだろう。それを聞こうと思ってる。 吹っ飛ばされた男達は、未だ動けないみたい…

雑草転生LEVEL X 第十話

襲ってきた男達は全員倒し…てなかった。あいつがいた。リーダーの男は弓をかまえてこちらを狙っていた。やっぱり武器を隠していたか。「レスフィナ! お前さえ死ねば全てがうまくいくんだ!」と、何か寝言を言ってる。無視していたら、何か怒鳴ってる。「ヒ…

雑草転生LEVEL X 第九話

巫女さん達は絶望しているだろうな。けど、これを希望に繋げていかなければならない。 なので、「私を最初に殺してください!」と叫んだ。大剣を持った男が、こちらに向かって来た。これで巫女さん達は大丈夫だろう。どうやら、大きな武器を持った者は一人だ…

雑草転生LEVEL X 第八話

翌朝、生贄の儀式の準備が始まった。私達は馬車に乗せられて、どこかへ向かうようだった。その他の者たちは歩いて行くようだ。どこに向かうか、大体方角が分かった。これは、鳥の能力なんだろうな。南方面に行くみたいだけど、そっちは山の方だな。それから…

雑草転生LEVEL X 第七話

時間は少し前のことになるけど、集落に着く前に農作業をしている人達の声が聞こえてきた。それを聞いてビックリした。今まで聴いたことの無い、何語でもない言葉だった。よく聞いてみるが、さっぱり分からない。ああ、ここはやっぱり異世界なんだと実感した…

雑草転生LEVEL X 第六話

レスフィナが見た馬車は、巫女をさらうために城に向かっているところだった。城は今、王亡き後大混乱に見舞われていた。つまり、王が死んだのだ。その混乱に乗じてさらうということだ。 王都は、集落から半日ほど歩いた場所にある。王を殺したのはレスフィナ…

雑草転生LEVEL X (つぶやきの章)

初めまして、ステア・リンクです。 えーと、小説を書くのは初めてだったりします。 何で書こうと思ったかは、考えているネタがあったからです。 まあ、ちょっと書いてみようかな、という軽い気持ちからです。 素人なんで、メチャクチャな所もあると思います…

雑草転生LEVEL X 第五話

レスフィナって、何かお姫様みたいな名前だなと思ったけど、まあいいかと特に気にはしなかった。けど、衣服がボロボロで、体も傷だらけ。一体何があったんだろう? 集落の方角はこの人の記憶に残っていたようで、そちらへ向けて歩き出した。実際走れるんだけ…

雑草転生LEVEL X 第四話

鳥になれてラッキー!これで広範囲を探索して人間を探すことが出来る。 けど、いくら飛んで探しても全然見付からないな。やっぱり人間は存在していないのか?これでは転生した意味が無いだろ。見る限り、どこまでも続きそうな森。集落なんか全然無い。上空ば…

雑草転生LEVEL X 3.

第三話 虫になって、どれくらい経ったのだろう。気付いたことがあるが、虫って視力悪いというか、悪過ぎる。けど、全然困っていない。視界がすごく広くてよく見えている。それと、蜂?みたいなのが飛んでいたんだが、その羽の動きがしっかり見えた。これには…

雑草転生LEVEL X

第二話 目の前に突然虫が現れた。顔だけアップで、何の虫か分からない。多分、甲虫だということは分かる。あ~、自分も虫に転生出来てたら動けたのにな~と思った瞬間、視界が変わった。今まで虫を見ていたのに、草が見えてる。何故?視線を動かしてみたら、…

雑草転生LEVEL X

第一話 俺は死んだ、らしい。繁華街を歩いていると、突然頭に衝撃があった。目の前が一瞬真っ白になったかと思ったら、暗黒の闇に閉ざされた。この時、何があったのかは考えないでおこう。そして、今に至る。 が、何故意識がある?これって、もしかして異世…